関係副詞の使い方は覚えてしまえば難しくありません。しかし、関係副詞whereは幅広い意味で使える単語でありながら、実際のライティングおいては多くの学習者が where =「物理的な場所」というという認識が強いためか「本来使える場所で使えていない」という印象があります。当記事では、ライティングのスタイル向上に役立つwhereの利用シーンをご紹介させていただきます。
関係副詞の文法
サンプルをご紹介する前に、簡単に文法を復習しておきます。関係副詞には制限用法、非制限用法がありますが、当記事では意味解説のため、制限用法でご説明しています。
以下のような2つの文があります。関係副詞whereを使って1つにつなげてみてください。
This is a coffee shop. + We first met here.
=> This is the coffee shop where we first met.
これは、私たちが初めて会ったコーヒーショップです。
関係副詞を使ってまとめると、より読みやすい文になりましたね。
関係副詞は2つの文を結び付けて、接続詞+副詞の役割を果たします。上記の例では先行詞the coffee shopを関係副詞where 以降で修飾しています。 |
関係副詞whereの利用シーン
関係副詞whereは上記の例文のようなコーヒーショップ という物理的な場所 (place) だけではなく、状況(situation)、場合(case)、事情・背景(circumstance)といった場面においても使われます。
具体的に例を見てみましょう。
I will always try to help a student where they have tried their hardest.
生徒たちが全力を尽くしているときは、常に彼らを助けます。
※ whereは、「生徒が全力を尽くしている」という状況、場合を指しています。
In cases where the applicant has experience, we will definitely consider them.
応募者に経験があった場合、必ずその人について(採用を)考慮します。
※ whereは、「応募者に経験がある」というケースを指しています。
We will begin our research where the last team finished.
最後のチームが終了した時点で、我々の調査を開始します。
※ whereは、「最後のチームが終了した」という場面を指しています。
I hate days at home where I have nothing to do.
家にいて何もすることがない日は嫌いです。
※ whereは、「家にいて何もすることがない日」という状況を指しています。
上記の例において、whereの代わりにwhenが使える文もあります。違いは、whereを使うと、「状況」に焦点が当たるのに対して、whenを使うと「時間軸」が焦点となります。たとえば、I hate days at home where I have nothing to do. という文が、「家で何もすることがない状況」に焦点を当てているのに対し、I hate days at home when I have nothing to do. と記載すると「家で何もすることがない時間」に焦点が当たります。 |
In Which、At Whichへの書き換え
関係副詞whereは、前置詞+関係代名詞”in which” または”at which”へ書き換えることができます。
Where に比べ、”in which” または”at which”を使うと、文章がよりフォーマルなトーンになります。Whereもフォーマル文章で使われますが、”in which” または”at which”はよりフォーマルに聞こえ、堅い文章(契約など)のトーンに合います。 |
“in which” または”at which”のどちらに書き換えるかは、それぞれのシーンを前置詞の意味と併せて考えます。例文を見てみましょう。
(1) In whichの例 – In = 何かの範囲内や一定の条件で内で行われる、発生するようなこと
I attended a class in which the professor lectured for 2 hours straight, every day.
教授が2時間連続で講義を行うクラスに毎日参加しました。
(2) At whichの例 – At = 特定の場所、時間、出来事など
This is the university at which the cure for polio was discovered.
この大学は、ポリオの治療法が発見されたところです。
以上、関係副詞whereについて説明しました。はじめは難しいと感じるかもしれませんが、様々な場面で使っていくうちに感覚がつかめるようになると思います。Good luck!