最近英語便カスタマーサポートへ「カジュアルライティングを学びたいがどうすればよいか?」というご質問が頻繁に寄せられるようになりました。カジュアルな英語とは実際何でしょうか? 当記事では、カジュアル英語を使う意味と、学習ヒントについて解説しています。当シリーズは2回にわたり、後続編では、カジュアル英語のレベル分けと、ネイティブ添削利用時の講師への文章説明方法について解説します。
なぜカジュアルな言葉を使うのか?
英語では、あまりにもフォーマルな表現は相手に違和感を与えることがあります。場合によっては、話し手が優越的に聞こえ、失礼または見下しているように感じられることもあります。そのため、カジュアルな英語をどのように、そしていつ使うかを理解することは、日本語の敬語と口語の使い分け同様に重要です。
以下、カジュアルな英語でのコミュニケーションを簡単にするためのガイドラインをいくつか紹介します:
1. Register : 言葉のレベルを合わせる
コミュニケーションにおいては相手が使う言葉のレベルに合わせて返答することが大切です。例えば、誰かが”Hi”と挨拶したときに、”Good afternoon, how are you doing today?”「こんにちは、ご機嫌いかがですか?」と返すと、かしこまりすぎていて、堅苦しく感じられます。”What’s up?” “How’s it going?” のような、同じくらいカジュアルな挨拶を使うと自然になります。
2. Brevity : 簡潔さ
コミュニケーションにおいては要点を素早く伝えることが重要です。完全な文章を使う必要がある場面もありますが、必要ではないこともあります。例えば、”Where are you from?” 「どこ出身ですか?」と聞かれたとき、”I was born in Tokyo.” 「私は東京で生まれました」と答えるのではなく、単に”Tokyo”や”Japan”などと答えるだけでも十分です。
3. Clarity over grammar rules : 文法ルールがよりも明瞭さ
文法が完璧でなくても、相手に意味が伝われば問題ありません。些細な文法ミスを気にするより、内容が理解できることが大切です。カジュアルな文では、絵文字を使うことで感情(冗談か本気か、嬉しいか悲しいかなど)を伝えることもできます。また、lol(laugh out loud = 笑)やbtw(by the way = ところで)のようなスラングやインターネット用語を使うこともあります。
4. Write like you speak : 話し言葉のように
上記のまとめになりますが、スラングや省略形を使ったり、短い挨拶や単語だけの返答をしたりすることが、カジュアルな英語では一般的です。つまり、きちんとした文章でなくても、「意味が伝わればそれでOK!」という考え方です。
カジュアル英語に慣れるには?
「英語学習教材」を使ってカジュアル英語に慣れることはなかなか難しいと思います。実際に生きた文章に日常的に触れる機会を増やすことが大切です。以下の方法を試してみてください。
1. カジュアルな文章を読む
SNS(ソーシャルメディア)、個人ブログ、コメント欄などでカジュアルな英語を読むのがおすすめです。たとえば、BlueSky や Threads(Xのようなサービス)には、カジュアルな英語がたくさんあります。検索機能を使えば、自分が興味のある話題(音楽、編み物、スポーツなど)を簡単に見つけることができます。
2. 自分でSNSを使ってみる
ブログを書いたり、SNSに投稿したり(匿名でもOK)、コメントを書いたりして、実際にカジュアルな英語を使うことも大切です。面白いと思った単語やフレーズをメモして、少しずつ覚えていくと良いでしょう。プライバシーが気になる場合は匿名でもOKです。投稿をしたり、ほかの人の投稿を読んだりすることで、カジュアルな英語の使い方に慣れることができます。
3. メッセージのやり取りをする
英語便のメッセージ交換機能を使って友人とチャットしてみたり、実際のSNSで短いメッセージを送ってみるのも良い方法です。
4. YouTubeやInstagramの動画、ポッドキャストを視聴する
映画やドラマにもカジュアルな英語はありますが、YouTubeやポッドキャストには無料で聞ける会話型コンテンツが豊富にあります。会話形式のポッドキャストは少し難しいかもしれませんが、カジュアルな英語表現をたくさん学べます。
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口語やスラングは聞き取りが難しいことも多いと思います。そういうときはYouTubeやInstagram動画の「文字起こし」機能、またポッドキャストの「文字起こし」アプリを使って文字にしてみてください。音声からの「文字起こし」は100%正しくはなりませんが、だいたい正しいものが出力されます。文字で見て、わからない表現を調べてみたり、英語便のQA掲示板を使って、日常の活きた使い方をネイティブ講師へ質問してもることも有効な学習方式と思います。 |
7. 旅行記や日記を書く
オーソドックスな方法ですが、日記や旅行記などを毎日少しずつ自分で書いてみるのも有効です。そのときに、学んでいるカジュアル表現を意識して使ってみると学習効果が上がります。さらに、英語便で添削に提出して講師に使い方をチェックしてもらうと理解が深まると思います。
メンバーの中には、相手を想定して架空のイベントについてメールを書いたり、招待状を作ったりしたものを講師にチェックしてもらっている方もいらっしゃいます。すごく良い学習方法だと思います!
8. ネイティブと話す
対面でもオンラインでも、ネイティブスピーカーと会話するのは非常に良い練習になります。人気のある言語学習サイトの多くは有料ですが、無料で使えるものもあります。また、Duolingo のような語学アプリにもカジュアルな英語やスラングが含まれています。
自分が興味のあるトピックや必要だと感じるものを選んで実践してみてください。継続的にカジュアルな英語に触れることで、自然と身につけることができるはずです!
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今回は、一般的なカジュアル英語のガイドラインと学習方法について解説させていただきました。実際は「カジュアル英語」とひとくちに言っても、使う言葉は40代ビジネスマンと16歳の高校生とで、使う言葉はまったく異なります。後続記事ではさまざまなカジュアル英語についての説明と、カジュアル英語で書いた文章を添削提出するときのTips(講師へのメッセージの書き方)についてご案内させていただきます。 |