Thisやthatの代名詞、関係代名詞用法はご存知の方が多いと思いますが、thisとthatに副詞用法があることをご存知でしょうか? Thisとthatの副詞用法は文章を強調したり、ニュアンスを持たせるのに大変便利です。使ったことがないという方は、ぜひ当記事を読んでみてください。
副詞のthis – これくらいに、こんなに、これほどに
Thisを副詞で使うと「これくらいに、こんなに、これほどに」という意味で文章が強調されます。例文を見てみましょう。
It’s tiring to walk this far.
こんなに遠くまで歩くのは疲れる。
I didn’t realize she was this short-tempered.
彼女がこれほどまでに気が短いとは思いませんでした。
I cannot eat this much.
こんなにたくさん食べられません。
副詞のthat -それくらいに、それほど(までに)
副詞のthatも同様に「それくらいに、それほど(までに)」という意味で文章を強調します。例文を見てみましょう。
It’s not that cold.
そこまで寒くはありません。
I don’t think we can work that hard.
我々はそこまで懸命に働けるとは思いません。
He said that this book was extremely difficult, but it wasn’t all that tough.
彼はこの本は大変難しいと言っていましたが、そこまで大変ではありませんでした。
※ Not ~ all that で「あまり~ではない」という意味合いになります。
副詞のthisとthatの使い分けは、代名詞のthis「これ」とthat「それ」の使い分けと同様に考えてみてください。双方に明確な使い分けがあるわけではないのですが、this「こんなに、これほどに」は目の前の状況を指すときや、現在会話で話していることを指し示す場合、that 「それくらいに、それほど(までに)」は過去に起こったことや一般的なことを指す場合により多く使われています。 また、例文よりthis, that共に、否定文で「これほど~ではない」「それほど~ではない」という使い方が多いことにもお気づきいただけたかと思います。 |
以上、今回はThisとThatの副詞用法を説明しました。ぜひ文章の強調で使ってみてください。