副詞のCloseとCloselyの使い分け – 混乱しやすい英単語用法

英文法・語法

 前回の副詞解説記事「DirectとDirectlyの使い分け」に続き、今回は副詞のCloseとCloselyの使い分けを説明します。以下、順に確認していきましょう。

Nearの意味合いのときはcloseを使うのが一般的

 まず、以下の2つのセンテンスを見てください。「子供はいかなる車の近くも歩くべきではありません。」という意味を伝えるにはどちらが適切でしょうか?

(A) Kids shouldn’t walk close to any cars.
(B) Kids shouldn’t walk closely to any cars.

 実は、(A)も(B)も文法的に正しく、意味も同じように通じます。しかし、単に「近くに」(nearと同じ意味)で使うときは(A)のcloseの方がより一般的に使われています。副詞のcloseには「近くに、そばに」という意味、closelyには「接近して」という意味がありどちらも成り立つのですが、near ~と同じ意味で使うときはclose to ~「~の近くに」という表現を使う方が自然です。

「注意深く、入念に」を意味するときはcloselyを使う

 一方「注意深く、入念に」という意味においては、副詞のcloseは使えません。Closelyを使う必要があります。

The police decided to watch him very closely over the next few weeks.
警察は数週間にわたり、たいへん注意深く彼を見張ることにした。

 以上、今回は副詞のcloseとcloselyの使い分けについて簡単にまとめました。ぜひ実際に使ってみてください。