Late vs Delay No.1 – 「遅れる」状況による使い分け

英文法・語法

 LateとDelayそれぞれに幅広い意味がありますが、双方に「遅れる」という意味があります。当シリーズでは、LateとDelayの場面による使い方と、読み手が受けるニュアンスを説明していきます。
 第1回は、様々な「遅れる」場面でどちらを使えば良いかを解説していきます。

自分に原因がある遅れはlate、外部要因による遅れはdelay

 「授業や会議に遅れる」といった場面において、基本的に「本人に原因がある」ときはlate、電車が止まるなどの「外部要因による」ときはdelayが使われます。Lateは形容詞、副詞、delayは「動詞、名詞」という文法の違いがありますが、ここでは意味にフォーカスして説明しています。

 まず、lateを使った「本人に原因があり遅れる」ケースの例文です。

She overslept and was late yesterday.
彼女は昨日寝坊して遅れました。

He is always five minutes late to class.
彼はいつも授業に5分遅れてくる。

以下は、delayを使った「外部要因により遅れる」のケースの例文です。

She was delayed yesterday due to a canceled train.
彼女は昨日、電車運航見合わせのため遅れました。

 例えば、She was late. / She was delayed. のように理由が述べられていない文でも、lateを使うと「本人が原因」delayを使うと「外部要因」である印象を読み手に与えます。このため、ビジネスシーンでは、以下のようにdelayが主に使われています。

I’m sorry, Ms Amin has been delayed and will be joining us a little late.
申し訳ありません。アミン氏は遅れていますが、少し後に合流します。

I’m afraid shipping has been delayed by approximately a week due to circumstances beyond our control.
申し訳ありませんが、外部の諸事情により発送が約1週間遅れております。

 以上、第1回は、「遅れる」を意味するニュアンスの違いを説明しました。後続記事では、名詞を修飾するlateとdelayの意味の違いを説明させていただきます。