As well asは使いやすいフレーズと思われがちですが、実際には意味や構文がまぎらわしく添削でも誤用が多く見られます。当シリーズでは複数回にわたり、we well asについて説明していきます。第1回は英語便の添削でよくある誤り3点について解説させていただきます。
As well asの意味
まずはじめにas well asの意味を簡単にまとめます。As well asには広い意味があり、複雑な文型ルールがあるのですが、ここではよく使う2例を見てみます。(文型については後続記事で詳しく説明させていただきます。)
A. 「~に加えて(~である)」「~だけでなく(~だ)」 (接続詞用法)
※ and in addition と同じ意味
My friend is brave as well as loyal.
私の友人は誠実であり、そして勇敢である。
B. 「~に加えて」(前置詞用法)
※ in addition to / besides と同じ意味
The store manager, as well as the staff, is ready.
スタッフ同様、店長は準備ができている。
次に、よくある誤りを見ていきます。
よくある誤用1. – “and”の意味での利用
“A as well as B” 構文では、常にAに焦点が置かれます。AとBが並列になる (A and B)の場面ではas well asは使えません。以下の文を見てください。
(??) The boys as well as the girls came to the event.
女の子たちだけでなく、男の子たちもイベントに来た。
文法的には全く問題ない文ですが、単文で見ると意味が不明瞭です。AのThe boysに焦点が当たっているため、男の子がイベントに来ることが特別である理由(例えば「女の子をターゲットにしたイベントだった」など)が必要です。単に「男の子と女の子が来た」という場面においては以下のようにandを使うのが適切です。
The boys and the girls came to the event.
男の子たちと女の子たちがイベントに来た。
よくある誤用2. – ロジック(A とB)の逆転
誤用1と同様、単に “A and B”の意味で書かれたため、ロジックが逆転していることがあります。例を見てみましょう。
(NG) German is spoken in Germany, as well as in parts of the Netherlands.
ドイツ語は、オランダの一部と同様に、ドイツでも話されている。
ドイツ語がドイツで話されていることは誰もが知っていることであるため、以下のようにA, Bの 順序を入れ替えるべきです。
German is spoken in parts of the Netherlands as well as in Germany.
ドイツ語は、ドイツ国内だけでなくオランダの一部でも話されている。
上記の例文は、以下のようにnot only A but also B 構文を使うこともできます。
German is spoken not only in Germany, but also in parts of the Netherlands. |
よくある誤用3. – 動詞の単数・複数誤り
“A as well as B”構文においては、主語はAのみとなり、動詞は単数扱いとなります。
(NG) Chris, as well as Mary, want to drop the course.
=> (OK) Chris, as well as Mary, wants to drops the course.
クリスとメアリーはコースの受講をやめたいと思っている。
以上、第1回はas well asのよくある誤用についてご説明しました。次回は添削でよくある構文のご質問をもとに解説させていただきます。