ColleagueとCoworker の使い分け – 「同僚」を表す英語表現

 単語colleagueとcoworkerにはどちらも「同僚」という意味がありますが、利用シーンとニュアンスには若干の違いがあります。以下、2つの語の違いを例文を使って解説していていきます。

ネイティブスピーカーの感覚

 英語のネイティブスピーカーに colleagueとcoworkerの違いを尋ねると、「colleagueの方が丁寧で相手を尊重するイメージがある一方、coworkerには、もう少し気軽で仲が良いイメージがある」と答える人が多いようです。基本的に、この考え方は合っています。以下、利用場面含めもう少し詳しく見てみましょう。

 Colleagueはフランス語、Coworkerは古い英語が語源です。両方とも”with”、”together”を意味するラテン語の接頭詞“com”(co)を伴います。


Colleague – 他社、他部門も含めた同僚

 Colleagueとcoworkerの間に明確な境界線があるわけではないのですが、coworkerに比べ、colleagueは日常顔を合わせないが何らかの仕事のつながりがある人、具体的には他の会社に勤めている人や、同じ会社の他部門の人に対しても使われ、より丁寧な印象があります。

 例えば、他の会社の人と一緒のプロジェクトで働いているという場合、その人に対してはcolleagueを使います。Coworkerは使いません。

例文を見てみましょう。

This is Mr. Richardson from Microsoft. He’s been a colleague of mine for over five years. We recently worked on the Taipei project together.
マイクロソフト社のリチャードソン氏を紹介します。彼は5年超しの私の同僚です。私たちは最近台北のプロジェクトで一緒に仕事しました。

I ran into my colleague Patricia recently. We worked together for years, but then she transferred to another company last fall. She’s helped me to make a lot of contacts and I still see her at the occasional seminar.
同僚のパトリシアに偶然会いました。私たちは長年一緒に働きましたが、彼女は昨年の秋に別会社に転勤になりました。彼女はたくさんの取引先の構築を助けてくれました。今もセミナーでたまに会います。

Coworker – 日々顔を合わせる同僚

 一方coworkerは、日々顔を合わせるような同僚に対して使います。また、「仲間」のニュアンスがあり、(仲の良い悪いにかかわらず)職場の友人を指すときにも使われます。例文を見てみましょう。

Have you ever met my coworker, Debra? She’s great. She’s super friendly and always helpful. We’ve both been working in the PR Department for about three years.
私の同僚のデブラに会いましたか?彼女は素晴らしいです。彼女はものすごくフレンドリーでいつも助けてくれます。私たちはどちらもPR部門で約3年間働いています。

My coworker is driving me crazy. I might quit soon if she is not transferred.
私の同僚は私をイライラさせます。彼女が転勤にならなかったらすぐ辞めるかもしれません。

A friend from work - プライベートで仲が良い職場の仲間

 職場の仲間でも、仕事帰りに一緒に出かけたりする本当に仲の良い友人に対して、colleagueやcoworkerを使うと、ちょっと固く、距離感があるように聞こえてしまいます。プライベートでも仲の良い職場の友人には“a friend from work”という表現がおすすめです。例文をみてみましょう。

This is Angelo. He’s a friend from work. He’s the guy I told you about. We went camping in the mountains together last summer.
アンジェロを紹介します。彼は職場の友人です。前に話した人です。昨年の夏に一緒に山へキャンプに行きました。

Thank you for the offer, but I’m busy next weekend. I’m going skiing with
some friends from work.

お誘いをありがとう、でも次の週末は忙しいのです。職場の何人かの友達とスキーに行く予定です。

 以上、「職場の同僚」について説明してきました。注意点としては、英語圏では上司、管理職、また新入社員といった考え方はありますが、日本の職場にある「先輩・後輩」のような概念はありません。Colleague、coworker共に年上、年下にかかわらず幅広く使うことができる単語です。 職場の先輩・後輩の説明については以下の記事も参考にしてみてください。

=> 「職場の先輩/後輩」をどう英語表現する?