What is “Helicopter parent”? – モンスターペアレントとの違い

  “Helicopter parent”は西洋で最近使われるようになった言葉で、子供に対して過保護/過干渉な両親を意味しています。西洋ではこういった傾向は、学歴が高く、比較的裕福な家の両親によくみられるようです。彼らは子供がちょっと体調を崩しただけで必要以上に深刻にとらえたり、子供の成績が少し落ちただけで慌てふためいたりします。また、運動競技でいい成績を残せなかったときに現実をなかなか受け入れない両親もいます。

 Helicopter という表現は、ヘリコプターが着陸のために空を旋回している様子が、親が学校でも家でも、子供の周りを常に旋回して様子を伺っているように見えることからきています。

 一般的に、”Helicopter parent”は子供の人生に口出ししすぎることで子供への害になると考えられています。評論家は、彼らに対して、”They have to relax and let kids be kids.”「リラックスして子供たちに子供らしくさせて」と助言しています。

  辞書の中には、カタカナの「モンスターペアレント」の英訳を”Helicopter parent”としているケースがあります。たしかに和製英語のMonster parentを西洋の人に説明するときにはHelicopter parentを引用すると分かりやすいと思います。しかし「モンスターペアレント」は子供への思いから学校や教師に対して理不尽な要求をつきつけるような両親を指しているのに対し、Helicopter parentはもう少し広い意味で過保護、過干渉な親を意味しているため、英和や和英訳には注意が必要です。

 では、最後にHelicopter parentを使った例文を見てみましょう。

Mary and John are such helicopter parents. They won’t let their son play baseball because they think it’s too dangerous.
メアリーとジョンはかなり過保護な両親だ。危険すぎるから息子に野球をやらせたくないらしい。

It’s not the end of the world that your kindergartener can’t do arithmetic yet. Stop being such a helicopter parent.
幼稚園児が算数ができないからって、この世の終わりではないですよ。子供への過剰な期待はやめましょう。

 以上、Helicopter parentをご紹介させていただきました。後続の記事でも学校関連の用語をいくつか解説させていただきます。