同じ意味の英文でも、意識して語順や文法を変えることで読み手に与える印象やインパクトを変えることが可能です。当シリーズでは、文型を変更することで読み手のフォーカスを変えるテクニックを解説します。第1回は、年月や時間、期間を強調する方法を説明します。
時代、年代にフォーカスする
文章内で、時代、年代をフォーカスする方法は、単に時代/年代の部分を文頭に移動するだけです。
以下は自伝の中の一文です。
I moved to the U.S. twenty years ago.
年代である、”Twenty years ago”の部分を頭に移動します。これだけで「20年前」が強調され、文章の感じがかなり変わります。
=> Twenty years ago, I moved to the U.S.
20年前、私はアメリカヘ移住しました。
以下の例文も同じように、語順を変更することで年代や時期にフォーカスを向けています。
The first Olympic in Japan was held in Tokyo in 1964.
=> In 1964, the The first Olympic in Japan was held.
1964年、日本ではじめてのオリンピックが東京で開催されました。
There was a strong earthquake in central Italy in the early morning.
=> In the early morning, there was a strong earthquake in central Italy.
早朝に、イタリアの中心部で強い地震がありました。
期間にフォーカスする
以下は、センテンス内の期間にフォーカスを充てる例です。時代の例と同様に副詞句などを文頭に置くことで長期間の闘病や、長い間がんばってきたことなどの、期間が強調されます。
I have been working for the company for a long time.
=> For a long time, I have been working for the company.
長い期間、その会社で働いてきました。
I have suffered from a football injury for years.
=> For years, I have suffered from a football injury.
何年もの間、サッカーの怪我に苦しんできました。
短い期間についても同様です。以下の例では「すごく短い期間」が強調されています。
The internet has had a significant impact on the way we live in a very short period of time.
=> In a very short period of time, the internet has had a significant impact on the way we live.
すごく短い間に、インターネットは私たちの生活方法に相当のインパクトを与えました。
第1回は、語順を変えることで年代や期間にフォーカスする方法をご案内しました。細かいところを意識して書くことで文章スタイルが大きく向上します。ぜひ試してみてください。当シリーズの後続記事では、関係代名詞や、強調構文の効果的な使い方について順に解説していきます。