IfとWhetherの簡単な使い分け – 混乱しやすい英語表現

英文法・語法

 If とWhetherには似た意味があり、相互に入れ替えて使うことができる場面もあります。しかし、文法の用法やニュアンスは異なります。当記事では複雑な文法の説明を避け、If とWhetherの簡単な使い分けについて説明しています。

IfとWhetherの意味的な使い分け

 IfとWhetherは基本的には以下のような意味で使い分けられます。文脈に応じた例外用法もありますが、基本的には以下の考え方で抑えておいてください。

If [1つの状況、または1つの組み合わせ条件]
  「~であれば~である」、「~という条件のとき」という意味合いの文ではifを使います。

(例)If you get to bed early you probably won’t oversleep.
あなたが早く眠ればおそらく寝過ごすことはないでしょう。

Whether [複数の状況]
 「~または~」という複数の状況があるときはwhetherを使います。

(例)Whether I wake up at 7am or 8am depends on how early I get to bed.
午前7時に起きるか8時に起きるかは、どのくらい早く寝るかによります。

※ IfとWhetherの書き換え

 以上の説明より、複数の状況にはwhetherが使われますが、以下のように、whetherを使った肯定と否定の2つをペアにした文は[even] ifを使った文に書き換えられます。表現は異なりますが、2つの文の意味は同じです。

(Whether) I will go to the game whether it rains or not.
雨であろうがなかろうが、試合に行きます。

(If) I will go to the game even if it rains.
たとえ雨であっても試合に行きます。

If と Whetherのフォーマル・インフォーマルの使い分け

If と Whetherは多くの場面で入れ替え可能です。以下の2つの例文を見てください。

(A)I asked him whether he would attend the meeting.
(B)I asked him if he would attend the meeting.

 両方とも「彼にミーティングに出席するかどうかを尋ねた」という意味ですが、(A)のwhetherを使った文では whether [or not] 「ミーティングへ出席するのかしないのか」という2つの状況が暗に含まれ、文章としてより丁寧に聞こえます。このため、whetherはフォーマルな文章(ビジネス文書など)に適しています。一方、(B)のifを使った文はカジュアルに聞こえ、同僚との会話などにより適しています。

 別の例文で見てみましょう。どちらも「その候補者は同性婚を支持するかどうか尋ねられた。」という意味です。Whetherを使った文はフォーマル、Ifを使った文はカジュアルなトーンになります。

(フォーマル)The candidates were asked whether they supported gay marriage.
(カジュアル)The candidates were asked if they supported gay marriage.

[ワンポイント]

 名詞節として使われるのはwhetherのみです。このため、以下のように前置詞の後に置かれる文ではwhetherを使います。

I will ask them about whether commuting expenses will be covered.
交通費が支払われるのかどうか尋ねるつもりです。

A decision is being made on whether the city’s entertainment district should be allowed to expand into adjacent districts.
歓楽街を隣接地域へ拡張できるべきかどうかという点において、決定がなされた。

 以上、ifとwhetherの基本的な使い方について解説させていただきました。ぜひ実際に使ってみてください!