Helpは、基本的な単語の1つですが、用法には難しいところがあります。当記事では、Helpの動詞用法(Help + 原型不定詞、Help + 不定詞、Help + 動名詞)の使い分けを例文を使って説明しています。
Help + 原型不定詞 / Help + 不定詞 – 「~を助ける・役立つ」
動詞のHelpには「助ける」の他、「手伝う」、「役立つ」、「勧める」、「足しになる」といった広い意味がありますが、まず基本となる「助ける」という意味のhelpの構文では、必ず人が目的語となり、「Help + 原型不定詞(動詞の原形)」または、「Help + 不定詞」の形をとります。
(〇)A. (原型不定詞)They helped me paint the kitchen.
(〇)B. (不定詞) They helped me to paint the kitchen.
※ 上記、A, Bはどちらも正しい構文ですが、実際にはA(Help + 原型不定詞)の方がより一般的に使われています。 |
上記の意味において、動名詞は使えません。
(×)C. (動名詞)They helped me painting the house. (Help + 動名詞は誤り)
次に、「役立つ」という意味の構文を見てみます。人を主語にはとりませんが、同様に「Help + 原型不定詞」 または、「Help + 不定詞」の形をとります。動名詞は使えません。
(〇)D. (原型不定詞)The new program helped improve students’ speaking skills.
(〇)E. (不定詞)The new program helped to improve students’ speaking skills.
(×)F. (動名詞)The new program helped improving students’ speaking skills. (Help + 動名詞は誤り)
※ 上記、D, Eはどちらも正しい構文ですが、実際にはD(Help + 原型不定詞)の方がより一般的に使われています。 |
Help + 動名詞 – 「~せずにはいられない、~せざる得ない」
しかしながら、「~せずにはいられない」「~せざる得ない」とう意味の”Can’t help ~ing“という構文においては、必ずHelp + 動名詞の形になります。
(〇) F. (動名詞)I can’t help waking up early.
早起きせざるを得ない。
(〇) G. (動名詞)I can’t help watching that TV show.
そのテレビ番組を見ずにいられない。
※ I can’t help ~ingの形の文は、I can’t stop myself from ~ing という文に置き換えることもできます。(例) I can’t stop myself from watching that TV show. |
今回は、helpの動詞用法を解説しました。「Can’t help falling in love with you」という有名な歌があるように、当記事で説明した構文はあらゆるところで使われています。文法や構文を気にしながら活きた英文を読んでみると理解が深まると思います。後続記事でhelpの名詞用法も説明予定です。