Workには「職業」「キャリア」「フィールド」、また「何かを成し遂げようとする過程」「成果物を作成する」など非常に広い意味があります。それゆえに、動詞work と組み合わせる前置詞には混乱がよく見られます。当記事では、workとペアで使われる前置詞の意味を順に解説します。
To Work For 上司、会社名
前置詞for は目的を表します。Work + for ~ は「~の目的や要求のために働く」という意味合いになり、通常は、上司や会社名に対して使います。
I work for my Dad. He runs a car sales business.
私は父親と(のために)働いています。彼は車の販売を手掛けています。
I work for Coca-Cola in the marketing department.
私はコカコーラの(ために)マーケティング事業部で働いています。
I work for myself, actually. I’m self-employed.
私は自分のために働いています。実際、自営業者なのです。
英語便の添削では、Work for (プロジェクト)、 work for (執筆中の本)といった記述がよくみられますが、これは誤りです。プロジェクトや書籍に対しては、後続で説明する work on ~を使います。 |
To Work In 物理的な場所、コンセプト、フィールド、事業部
前置詞 inは通常物理的な場所に対して使われますが、コンセプトやフィールドを説明するときにも使われます。考え方としては、「会社や事業のコンセプトやフィールドという非常に大きなものがあり、あなたはその中(内側)にいる」というニュアンスです。また、inは事業部=departmentに対して使われることもあります。事業部は仕事のフィールドやコンセプトに準じて編成されていることが多いためです。
I work in San Diego for half the year, and Tokyo for the other half.
私は半年はサンディエゴ、もう半年は東京で働きます。
I work in sales, and yes, it is a really competitive field
私はセールスフィールドで働いています、はい、本当に競争が激しいフィールドです。
I work in the marketing department at Coca-Cola.
私はコカ・コーラの販売事業部で働いています。
To Work At 特定の場所、時間、会社名
Atは、“ポインター”です。 Work at は通常は特定の場所や時間に対して使います。またWork at 会社名 もよく使われます。ここではゴールや目標に対して働くというニュアンスを含み、work for と非常に近い意味になります。
I work at Nike and I’m part of the management team for North America.
私はナイキで働いています。私は北米の管理職の1人です。
“work for 会社名”か”work at 会社名”のどちらを使うかで迷う人が多いようですが、読み手にとってのイメージはどちらも変わりません。使いやすい方を使ってください。 |
To Work On 行っていること・取り掛かっていること
Onは~の上にという意味ですが、work on ~の意味は積み重ねた本や書類より上にある何かのイメージ、つまり「トッププライオリティで行っていること」を意味します。ただ単に何かを行っているのではなく、重要なこと、急いでいることなど少々特別なイメージです。
I am working on my resume. I need a new job!
今、履歴書にとりかかっている。新しい仕事が必要なんだ!
I work on my writing on the weekends. I would love to be an author someday!
週末はライティングに取りかかっている。いつか著者になりたいんだ。
To Work With 人、関連すること
work with ~は通常は職場にいる人に対して使います。同僚だけではなく、以下の例文のようにwork with children といった言い方もできます。また、人だけではなく携わっている物や事柄に対しても使われます。
I work with children. I’m a teacher.
私は子供たちと働いています。教師なんです。
I work with advanced chemical concepts.
私は高度な化学概念を使って仕事をしています。
以上、Workと前置詞の意味について説明しました。重要なことは、それぞれのニュアンスを捉えること、そして実際に自分の仕事の置き換えて書いてみることです。
Good luck with your English and thank you for reading!