TEAPとは?
TEAP(Test of English for Academic Purposes)は大学で学習や研究をする際に必要とされる英語の運用力を測定するテストとして、上智大学と日本英語検定協会によって開発された。
TEAPでは総合的な英語力を正確に判定するために、受験生は「読む」「聞く」「書く」「話す」の4 技能の試験を受ける。出題される問題は、大学のアカデミックな場面(英語の講義を聞く、英語の資料や文献を読む、英語で発表する、英語でレポートを書くなど)を想定したものとなっている。
現在2種類の試験が提供されており、出題内容、スコアの算出方法が異なる。
TEAP PBT | 解答用紙への記入 |
TEAP CBT |
コンピュータ画面を見ながら、解答をマウスとキーボードで入力 (2017年度は東京・大阪のみ) |
採用大学
2017年11月現在、上智大学、早稲田大学、立教大学はじめ、日本全国80以上の大学で採用されている。
各大学への出願に必要なTEAPのスコアは学科により異なる。TEAPの総合点および各技能(R=Reading、L=Listening、W=Writing、S=Speaking)のスコアを満たしていること、あるいはTEAP CBTで4技能の総合点を満たしていることが必要である。大学、学部により基準点が異なるため、必要な基準点を事前に把握する必要がある。 基準は各大学のホームページで確認できる。
受験の日程、会場、資格
試験は、7、9,11月の年3回全国11都市で実施(CBT は2017年度は東京・大阪のみ)。 受験年度で高校2年生となる生年月日以前の生まれであることが受験資格である。
ライティングやスピーキングなどの単独技能のみの受験はできない。
急増する受験者数
TEAPの受験者は急増している。今年2017年度第1回(7月23日実施)の総志願者は8099人で、これは前年度同回総志願者数4739人から3360人、実に170%の増加率だ。
今回のTEAP志願者の大幅な増加について、TEAPを運営する英検協会は以下のように考察している。
[以下、TEAPのホームページから引用。https://www.eiken.or.jp/teap/]
文部科学省は、英語教育改革の柱の一つに「4技能化」を掲げ、2020年に向けた大学入試改革において、4技能を総合的にバランスよく評価するために外部検定試験を導入する方針を明確にしています。これらを背景として以下の要因があったものと考えます。 1. 全国で、英語の外部検定試験を入試に導入する主要大学が増加したこと。また4技能のスコア提出を受験生に求める大学が増えたこと。 2. TEAPを採用する大学の増加に伴い、受験生にとっても外部検定試験で求められる基準スコアを取得すれば、第一志望と併願校のいずれにも出願しやすくなるため、この併願パターンでの活用が広がっていること。 3. 高等学校など団体単位での申し込みが増加したこと。また大学等が主催する個人向けTEAP関連の説明会への参加者が増えていることから、団体・個人ともにTEAPの関心度が高まり認知度が上がってきている。 今後も入試における外部英語検定試験への関心は一層高まり、TEAPの採用大学、志願者ともに増加していくものと英検協会では考えております。この先も4技能化の推進に貢献するとともに高品質の検定試験を提供してまいります。 |
TEAPは英語の4技能判定試験として全国の大学で高い信頼を得つつある。今回は、この試験のライティング・テストについて論じてみたい。
[※この記事は『はじめてのTEAP 対策問題集』(研究社)の中で編集部が書いた記事を元に構成したものであることを予めお断りしておく。]