Sympathy, Empathy, Compassionはいずれも同情や共感を表す単語です。日本語訳では区別しずらいところがありますが、それぞれの単語の意味と利用シーンは異なります。以下、3つの違いについて説明させていただきます。
Sympathy – (相手の身になった)同情、思いやり
Sympathyはあなたと相手の人間が同じ経験はしていないが、相手の気持ちは理解できるというシーンにおいての同情、思いやりを意味します。
具体的なシーンを見てみましょう
サラは妊婦であり、午後6時ごろ夫のクリスと一緒に家でくつろいでいます。
Sarah : I’m going to have to go to bed, I’m afraid. |
この場合、クリスには妊婦の経験はありませんが、サラの気持ちは理解しています。=> クリスはサラにsympathyを示しています。
Chris is showing sympathy towards Shara.
クリスはサラへ同情を示しています。
以下は動詞sympathize使った例です。
Chris is sympathizing with his wife.
Empathy – (同じ境遇や体験を通しての)共感
一方、empathyは、同じ境遇や体験を通しての共感を示します。
まずは以下のシーンを見てください。
Joe は歯医者で4本の親知らずを抜きました。翌日、会社に出勤しましたた気分がよくありません。心配した同僚のTomが話しかけます。
Tom: Hey Joe, how’s it going? |
トムは自分も同じ経験を持つため、ジョーに対してempathyを示しています。このような、特に同じ経験を通した共感は、cognitive empathy(認知的共感)と呼ばれています。
Tom is showing (cognitive) empathy as, he too, has experienced the same operation, and to some extent felt the same discomfort.
トムは同じ経験をして、ある程度辛さがわかるため、ジョーに対して共感しています。
Tom is able to empathize with Joe.
トムはジョーに対して共感できます。
もう一例見てみましょう。
TinaとJaneは同じ飛行機に乗っています。突然乱気流が発生して、Janeは機体の大揺れに混乱します。
Jane: This is the worst flight I’ve ever been on! Please let’s get through it. |
ここでティナは「怖い」とは言っていませんが、同じ体験をしているジェーンの気持ちがよくわかります。このように、同じ体験を共有した共感はemotional empathy(感情的共感)と呼ばれています。
Tina is showing (emotional) empathy.
ティナはジェーンに感情的共感を示しています。
Compassion – (相手を助ける)思いやり
Compassionは、Sympathy同様「思いやり」と訳されることが多いですが、特に相手を助けるために何かの行動を伴うシーンで使われることばです。
具体例を見てみましょう。
ジョンは、老夫婦ポールとベティの隣人です。ベティが突然病気になり入院してしまいました。数日後、ジョンはカードを持って訪問します。
John : Hey. I’m really sorry about everything. If you need anything from the shops, I’m going to the supermarket later. |
この会話のはじめにジョンはsympathy を示していますが、「買い物をする」という相手を助ける行動をとっているため、ここではcompassionを示しています。
John is showing compassion towards Paul.
ジョンはポールに対して思いやりを示しています。
John is actually being compassionate as he has offered to do grocery shopping for Paul.
ジョンは、買い物を提案して、ポールのために実際に思いやりを持っています。
以上、Sympathy, Empathy, Compassionの使い分けについてご説明しました。ぜひ実際のライティングで使ってみてください。