当記事では、アメリカ合衆国を表す表記USA, US, Americaそれぞれについての使い方と混乱しやすいポイントをまとめています。
アメリカに関する表記と品詞のまとめ
まずはじめに、アメリカを示すそれぞれの表記と品詞を整理しておきましょう。
名詞(アメリカ) | 形容詞 (アメリカの) |
The U.S.A. / The USA (The United States of America) | – |
The U.S. / The US (The United States) | U.S. / US (United States) |
America | American |
ピリオドを使う?使わない? 省略形の記載はピリオドを使ってU.S.A., U.S. という記載が正式であるように思えますが、実はピリオドありもなしもどちらも正式に使われているという実情があります。また、たとえば、USの記載に関しては、メディアが使うAP styleガイドではピリオドあり(U.S.)、British style ガイドではピリオドなし(US)を規定しているなど、協会やガイドによってスタイルが異なります。フォーマルなライティングにおいては、提出先の機関やビジネスが準拠するガイドを確認してください。 当記事のサンプル文では、北米でより使われている形式(The USA, The U.S. (名詞), US(形容詞))を使っています。 |
The USA - アメリカ合衆国(名詞)
The USAはアメリカの正式名称”The United States of America”の省略形です。用法は名詞のみで、定冠詞Theが必ず必要です。また日常のライティングでは例文のようにピリオドなしでの利用が多く見られます。The United States of Americaという省略しない表記が最もフォーマルですが、The USAという表記も、The US, Americaに比べ、フォーマルな表記に使われています。以下例文を見てみましょう。
The USA is a great country, filled with many nice people.
アメリカ合衆国は多くの素晴らしい人々が溢れる素晴らしい国です。
If you want to start a business, the USA is a great place to do it.
もしビジネスを始めるならアメリカ合衆国はすごくいい場所です。
The U.S. (アメリカ)合衆国(名詞)、US – アメリカの(形容詞)
U.S. / US はUnited States の省略形で名詞にも形容詞にもなります。
〇 名詞用法のU.S.
名詞用法のU.S.には定冠詞Theが必要です。 U.S.は、USAに比べると略式で、ややカジュアルなイメージがあります。名詞用法ではピリオドを使ったライティングの方が良く見られます。以下例文を示します。
The U.S. has been through a difficult time recently.
アメリカは最近難しい時期をくぐりぬけています。
I’d love to live in the U.S. one day.
いつかアメリカに住みたい。
〇 形容詞用法のUS
形容詞用法のUSは、「アメリカの」という意味になります。形容詞用法では略式でピリオドを使わない形式の方がよく見られます。
US culture is a really fascinating thing.
アメリカの文化は本当に魅力的だ
I’m going to visit a few US cities.
いくつかのアメリカの都市を訪れる予定です。
※ 省略しないUnited States表記も名詞、形容詞、両方の用法で使えます。 |
America – アメリカ(名詞) / American – アメリカの(形容詞)
America、American共に、ややカジュアルな文章でも幅広く使われています。用法は、JapanとJapaneseと同じように考えてください。以下例文です。
I was born in America.
私はアメリカ生まれです。
American cars are usually pretty big.
アメリカの車は通常かなり大きいです。
※ Americaや、Americanはカジュアルで一般的に会話でよく使われていますが、実はアメリカ内部でも地域によるところがあります。どちらかというとアメリカ北部でよく使われているイメージがあります。 |
以上、アメリカに関する表記を説明させていただきました。今後のライティングに活かしていただければ幸いです。